耐震等級より「偏心率」ですよ!!
「耐震等級3の1.5倍です。なので地震には強いんです!!」
とかいう営業マンがいます。が、これはあまり意味のない話だということは覚えていた方が良いでしょう。
耐震等級をいうならその前に「偏心率」です。なので、冒頭部分のような話を聞いた場合は、
「それは分かりますが偏心率はいくらでしょうか??」
って聞くことですね。これに答えが返ってくるかどうか??偏心率のチャックをしていない会社は答えることができません。つまり「論外」って事です。
偏心率とは何か??
上の図をご覧ください。耐力壁が赤く記されています。耐力壁の長さは右も左も同じ長さになります。仮に右が耐震等級3であった場合、同じ長さの耐力壁がある左も
「耐震等級3」になります。
今度は「偏心率」を考えます。右の家の重心は家の中心になります。今度は剛心耐力壁の真ん中になりますから、この家は重心位置と剛心位置は重なり「偏心率=0」になります。
左の家は重心位置は家の中心です。剛心位置は耐力壁の真ん中に来るので、重心位置と剛心位置は大きくずれている。
つまり、地震の時には、耐力壁のない部分側に大きく崩れる事になる。同じ耐震等級3でも地震には恐ろしくもろい家だということです。
建築基準法で偏心率は0.3以下にしなさい。という規定があります。それは建築士が確認することになっています。確認申請には提出はしなくてもいいですが・・・
もみの木ハウスの家の偏心率は0.2以下にするという決まりがあります。プラン段階でCADでチェックします。安心してください。
偏心率のことを考えてプランすると「窓だらけの家」とかは設計できません。
あれは偏心率を考えないからできる技ですね。
世間には偏心率を無視した家のなんと多い事か!!耐力壁が存在していない面とか平気である建物が建っていますからね。知らぬが仏です。
「耐震等級3」っていうのが安全の裏付けにはならない事が理解できたと思います。なので耐震等級ばかり出してくる会社は怪しいですね。
「偏心率はいくらですか??」
これさえ言えたら変な会社で家を建てる事はなくなるでしょう。偏心率計算をやっている会社で建てる事ですね。