屋根形状はどうやって決めるのか??

最近は「片流れ」という一方向へ傾斜している屋根が流行りです。
これは「ガルバリウム鋼板」という屋根材の影響でしょう。昔は「カラー鉄板」というものしかありませんでした。これが錆びる。
長くて勾配が緩い屋根には「ガルバリウム鋼板」しか採用できません。片流れ屋根にはこれしか採用できないという事です。
また、ガルバリウム鋼板は敷地がある程度広くないと扱いにくいという特性があります。長い材料なので振り回せなくなります。
片流れ屋根は諸事情があり決まるという事です。
切り妻屋根というオーソドックスな屋根もあります。これは三角の屋根なのでごく一般的な形になります。認識的に「お手頃な形」と考えられていますがそうではないです。
屋根材だけで考えると片流れ屋根が一番安く、次が切妻屋根ですが、実際は外壁面積が増えるので、総コストは上がる傾向になります。
また、屋根材が瓦しかなかった時代は切妻屋根が合理的だったと言えます。屋根勾配を半分に出来るので、雨漏りリスクも半分ですからね。
瓦時代は片流れは難しい屋根形状だったと言えます。
寄棟屋根というものもあります。
これはどっちの方向にも屋根がある。軒先のラインが4方向にある屋根になります。実は屋根材的には高くなりますが、外壁面積が減る分で、コストを抑える事ができます。
量産メーカーにこの屋根形状が多いのは「コストが掛からないから」という理由でしょう。意外かもしれませんが・・・・
軒先ラインが通るので、水平方向でのデザインが出来る屋根形状です。
また、どの面にも屋根があるので、方向での東映面積が小さくできるというメリットもあります。構造計算上の耐風圧の面積が小さいので補強も少ないというメリットがあるって事です。
「屋根をどうしますか??」
なんて事を言う設計者や営業マンは危険すぎます。設計者は予算や敷地の状況を見ながら屋根を決めています。
デザインよりコストを優先して、その後でデザインを考えていく。これが逆になると予算オーバーとかになり、悲惨な事になっていきます。
屋根形状をどの段階で考えているか??それは大きな問題になります。屋根形状をどうするか??
設計者がどう考えているのかですね。
























