家族の変化
家族は変化します。これを理解しておかないと家づくりは失敗する可能性は高いでしょう。
一番大多くの人が間違えるのは「今」を前提に家を建てる事です。家族4人で子供が小学校に上がる前の4歳と2歳って場合は、それにフォーカスして設計をする。
でもね、子供はすぐに大きくなるんですね。10年もすると12歳と14歳で中学生になっています。子供が小さいからと作った畳コーナーなど中学生には不要なものです。
それから6年もすると下の子も18歳になり家を出て行きます。つまり、家には夫婦のみが住んでいる状況になります。夫婦はまだ40代後半です。
その状態が30年以上続くって事です。下の子が家に居たのが16年なのでその倍以上を夫婦だけで暮らすわけです。どっちにフォーカスするのか??
子供中心にすると後が大変です。これはここまで数字で考えると分かると思います。
自分は家を設計する際はこの様な家族の変化の話をしていきます。そうすると2階建ての家でも、1階寝室プランになる事が多いです。
1階に寝室があれば1階だけでの生活になります。2階に寝室があればずっと2階に寝に行く事になります。歳を取ると苦痛でしょう。
色々な工夫をすれば総2階よりわずかに高いくらいで1階寝室プランは可能になります。そうすれば敷地の関係がありますが1階寝室の家は建てられる。
そうする事で老後も安心です。家族も安心でしょう。
安心を手に入れるには今から建てる家に何年住むのか??それをよく考える事と、設計者がその辺りのアドバイスをしてくれるかどうか??でしょう。
ヒアリングをするような設計者は未来の事は考えていません。要望をいかに図面に反映させるか??それしか考えていません。
それではダメなんですね。
車問題もあります。小さな子供も18歳になると車の免許を取得します。そうなると2台だった車が3台~4台になる訳です。
駐車スペースも考えておく必要があります。
家族の変化をよく考えて設計できる人なのかどうか??それがその家族の運命を変える事になります。非常に大きな問題です。
要望を何でも聞いてくれる人が良い人と考えるのは危険です。自分の考えのない人、家の事がよく分かっていない人であると考えましょう。
自分の言った要望が多くの場合の「失敗」に繋がっている事を私は知っています・・・・・