コストカットの影響が・・・・・

「出来るだけ家にはお金を掛けたくないんです。人生はもっと色々な事があるので楽しみたいんです。家に大金を使いたくはありません」
なんて事で始まった家づくりのお話です。この時の住宅会社は「要望」を重視する会社で、お客様の言葉をそのままに、家を計画していく事になります。
断熱性能や窓の性能をなど法律ギリギリに設定していきます。もちろん、構造もギリギリを攻める。設備も割安な物をチョイスして総額を調整していきました。
内装材はお手頃なカラーフロアとビニルクロスにしました。外壁もお手頃な商品です。施工も釘施行になります。
契約金はお手頃価格でコストカットは成功したって事になりました。
お引き渡しの時にはお客様上機嫌です。だって、言われたとおりに総額を下げたわけですからね。めでたし、めでたしだったはずでしたが・・・・・
「電気代とガス代が半端なく高いんですけど??」
なんて電話が入ったのが2カ月後です。借家の時よりも高いとの事です。
「家が大きくなっているので当然そうなると思います」
「こんだけ電気を使って寒いのはどういうことですか??」
「断熱性能がギリギリなのでそうなると思いますよ」
なんて会話で終った。まあ、性能を下げているので当然な事なんですが、納得いかない感じでした。
10年過ぎた事にはまた電話が来た。
「外壁の塗装がダメみたいなんですが、なんでこんな早くになるものですか??同じ時期に建てた人は平気だというんですが??どういう事でしょうか??」
「総予算を下げるために外壁もそれなりのものになっていますので10年が目安だと思います」
「そんな説明はありましたか??」
「説明はしていませんが、総額を下げるとという要望だけで動いていますから、当然その様な商品構成になります」
「言っていただけたらやらなかったのに!!プロとしての意見とかないのですか??私たちは素人なんです。建築士としての意見は無かったのでしょうか??」
なんて言われる始末。「家に大金は使いたくない」って話はどこぞに行ったのか??ってなりますが、この様な家づくりをやってはいけないと思います。
もみの木ハウスではお断りするパターンです。それはお互いが不幸になるだけの家づくりですからね。
この家の35年後の総コストは普通の家よりはるかに高くなると考えられます。しかも快適ではないからですね・・・・・























