断熱性能!!
「うちの断熱は2020年の基準をクリアーしています。最先端ですよ!!」
なんてよく聞きます。これには本当はもう少しだけ注意が必要なんですが、あまり語られない事ですから書いておきましょう。
はっきり書きますが、
「断熱の施工状況検査は有りません」
って事です。つまり設計レベルでの断熱基準しか話には出てこないと言う事です。だから設計だけでクリアーすれば大丈夫って事。
断熱は施工で決まります。
断熱材ごとにマニュアルが有りますがそれをしっかりと現場で抑えていないと設計通りの性能は出ないと言う事です。
特に繊維系の断熱材などは大工さんのレベルで恐ろしいほど性能は下がります。同じ性能の断熱材でも出来上がりは雲梯の差でしょう。
自分が知る限り正解の入れ方はあまりありません。
他も断熱材も施工で変わる。紙を吹き込むタイプはその自重で沈むという欠点があり、その隙間から冷気が浸入って事故もありました。
まあ、どれが一番いいのかもよく分かりませんが自分は発泡ウレタンが今ではベストと思います。
長期優良住宅も設計審査のみですから現場がどうなっているかは誰も知りません。現場をやった人しか知らない。だから設計性能が発揮できているかどうかは誰も分からない事になる。
また、断熱性能は断熱材とその施工以外も大きなポイントが有ります。それが窓と間取りでしょう。窓からの熱損失を下げる設計も大事だし、表面積を抑える設計も大事。
だから複雑な形になればなるほど断熱性能は落ちるって事になるので、断熱材の優秀性を力説された人はその設計もしっかりと確認される事をお勧めします。
設計の総合力で判断する場合、簡単なのがサッシの面積でしょう。面積が小さいほど高性能です。もっと簡単なのが引違サッシの数です。引違サッシは断熱性能が低い。よって自分は極力避けます。
それと家の中のドアや引き戸の数です。多いほど高断熱設計に慣れていない人が設計をやっている可能性が高いって事になります。
つまり理論に破たんが生じていると言う事です。高性能断熱材を使う前提の設計ができていないって事。中も外も建具で分かる。
面白い事に設計者が同じであれば両方が破綻しています(爆)無知がさせる技ですね。お気を付け下さい。
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