木材の「板目」と「柾目」の違い
木材は乾燥方法と切り方で効能が変わってくるものだと覚えていた方が良いですね!!
前回は「乾燥方法」を書きましたが、今回は木の切り方での違いです。丸太から材料をどう切るか??で大きく変わります。
一般的に目にする木材のほとんどは「板目」という材料になります。木目がタケノコ状に入っている材料です。
なぜそうなるのか??丸太が小さいと「板目」しか切り出せません。「柾目」に切る事が難しいという事になります。
なので「柾目」の材料は大きな丸太から出ないと取れない材料という事になります。間伐材とかからは取れません。
杉の柾目材を取ろうとしたらかなり無駄な材料の取り方をしないといけないので、しない事が多いでしょう。
歩留まりが悪くなり、もうけが少なくなりますからね・・・・
さて「板目」と「柾目」は何が変わるのか??それは「調湿」出来るか??出来ないか??が変わります。
「柾目」は調湿しますが「板目」は水をはじく作用が大きいです。なので「柾目」はご飯を入れる「お櫃」や「落し蓋」や「寿司桶」みたいに湿気を調整する入れ物に利用されてきました。
「板目」は水分を含む物の長期保存を行う「酒樽」や「味噌樽」など水分が外に漏れない様にするための入れ物で使われてきました。木造船にも板目が使われています。
この様に用途により木材を「板目」と「柾目」で使い分けていたんですね。
しかも「自然乾燥」が条件での効能です。
「木は調湿します」
なんて事を耳にした場合は
「それは自然乾燥の柾目の木でしょうか??」
なんて聞く事です。それ以外の場合は調湿しませんのでお気を付けください。人工乾燥の板目とかでしたら最悪な事になりますからね!!
「木は調湿します」
は危険です。「何の木なんですか??」とぐらい聞きましょう。そうしないと偽物を掴まされる可能性が高いです。
「板目」と「柾目」の話は基本的な事ですが、意外と知らない人が多いです。同じ「木」でも効能が反対になるくらい変わりますからね!!
意外と無知でいい加減な事を口にしていおる人は多いようです。
それが「住宅業界」なんですね・・・・・