ドイツの林業-1
ドイツの林業は日本の林業とは真逆な事になっています。
ドイツには今まで8回ほど行き、林業を勉強しています。なので、日本の林業と比べると色々と違いを感じるのです。
「そんなにもみの木を伐り出しているといつか枯渇するよ」
なんて事を言う人が居ます。そんな人は日本の林業とドイツの林業を重ねて言っている人です。ドイツに行き直に見るとそうでは無い事が分かるんですね。
多くの人は「杉の森」と「もみの木の森」を重ねていると思いますが、まるで違いますからね。杉は植林されているのでまとまって生えています。
シュバルツバルトのもみの木はポツポツと生えています。天然木なので、自分で芽を出し、大きくなったものが残っています。なのでもみの木の森は存在しません。
ドイツの山は国家公務員が国有林は当然ですが、私有林も管理しています。国家資格を持った「フォレスター」がその地域に住んで、担当の地域を管理します。
枝打ちや下草狩りなどしていきます。そして「成長が止まった大きな木」を伐り出します。それを決めるのもフォレスターです。
なので年間伐採計画が立てられるので、1年間にどれぐらいの量の木が、どんな樹種で出てくるのかが分かります。つまり、木材の供給が安定している。
それを可能にしているのがドイツの山でしょう。
林道が山をらせん状に走っています。その林道は大型トレーラーが離合できる広さです。日本の国道の片側1車線ほどと考えていただければ良いでしょう。
もちろん、アスファルト舗装の立派な道路です。これは運搬用です。作業用の道路はらせん状の道路を縦につないでいますので、重機が山の中に平気で入っていきます。
山は必ず林道に接している様になっています。これが日本と違うところでしょう。山の在り方から日本と大きく違っています。
日本の山は林道に接している方が少ない。なので木を伐採したくても「運べない」って事になります。
他も色々と日本との違いがありますので、その辺りを次回、書いていこうと思います。