耐震等級だけじゃ危険です!!
「耐震等級は3です。なので地震には強いです!!」
なんて言葉はよく聞きます。でも、そうではないとも言えますからお気を付けください。そもそも「耐震等級」とは何かが理解できているかどうかが問題です。
耐震等級は「建築基準法が定める耐力壁の長さの量」で決まって行きます。
建築基準法が定める量の耐力壁があると「耐震等級1」となります。これ以下であれば「違法建築」って事になりますからお気を付けください。
耐震等級2になると1の「1.25倍」の量の耐力壁がある建物になります。
耐震等級3は1の「1.5倍」の量の耐力壁がある建物になります。
つまり「量」の問題です。だから耐力壁のある場所はどうでも良いというかなんの規定もありません。だから耐震等級3であろうとバランスが悪い建物は存在するという事になるんですね。
そこをしっかりと考えるて行くのが「偏芯率」と言う、耐力壁のバランスを計算する方法なんですね。これも実は建築基準法で「0.3以下」と言う事が決まっています。
でも、それを問題にする人は少ないです。偏心率を考えると奇抜なデザインとかが出来なくなりますからね。デザインが優先の会社はそこまでしないでしょう。
もみの木ハウスは偏心率ありきでプランを考えます。なので奇抜なデザインは出来ません。偏心率を悪くするような設計は出来ないからです。
デザイン優先で家を考えている方は気を付けた方が良いと思います。耐震等級が3だと言われても偏心率が悪いと簡単に倒壊しますからね!!
阪神淡路大震災の時に倒壊した家の多くは「南側が全部窓で耐力壁は北側に集中していた」と言う事がバランスが悪いと倒壊する事を物語っています。
今でも大きな窓だらけの家を見かけますが「大丈夫なのかな??」と、いつも心配します。
もみの木ハウスでは全棟で構造計算と偏心率のチェックを行っています。20年近いデータもあるのでどう設計すると偏心率がどうなるのかは理解できています。
何もやった事が無い設計者はその辺りは全くさじ加減が理解できていません。だから奇抜なデザインが平気で出来ている訳ですね。
怖すぎますからね・・・・・