家づくりで「要望」を言うのはあまりよろしくありません・・・・
一般的な住宅会社で繰り広げられる打合せの一つに「ヒアリング」というものがあります。
これは一般的には営業マンがお客さんに対して行うものですが、多くの場合「資金計画」を行う前になぜか実施されます。そもそもの間違いはそこにあります。
「今回は初回のヒアリングなので、家に対してのご要望をなんでもお話しください」
なんて事を営業マンは言いますが、設計者から言わせれば「おいおい、予算はどうなってるの??」って感じです。何故か何も知らない営業マンがその場を仕切りますからね。
さて、何でも言えばいいって話なのでお客さんはなんでも言います。
「外観はシンプルモダンで、リビングは広くて、そこに階段があって、吹き抜けにもなっている感じかな??」
「キッチンはどうしましょうか??」
「そうね、アイランドキッチンでダイニングとキッチンの間にオープンキッチンが良いかしら??キッチンのカラーは赤が良いかな??」
なんて感じに進んでいき、議事録は数ページにわたり、メモ書きが続きます。その議事録を見た設計者は驚きます。
「この要望を入れ込んだプランにすると50坪は下らないと思うよ。予算はあるんだろうな??本体価格だけで5千万円を超えるぞ!!」
「お客様の要望だからすべてを入れたプランを作らないと受注できないからな!!」
「作るのは作れるが、果たして建てられるのか??の方が問題じゃないか??」
「だから、ご要望なんだと言っているだろう」
「どうなっても知らないぞ!!」
さて、プランは全ての要望を満たして作成されます。お客さんは大満足です。
「次は積算に入っていきます。来週の週末にはできますので、今日と同じ時間で予約を入れておきますね」
翌週松の打合せはどうなったのか??見積書を見たお客さんは顔から血の気が引いてしまった。土地までの総予算額が8千万円超え・・・・・・
それから予算の打合せが始まり、出せるお金の限度額が決まった。実際の予算は半分の4千万円。そうなると家の大きさを今の半分にして仕様を落とすしかありません。
翌週からは楽しくない予算を下げる地獄の打合せが延々と繰り返されて、最後は疲弊したお客さんが「いったん家づくりを見直します」で終わった。
いきなりのヒアリングはこのパターンが多いのでお気を付けください。
もみの木ハウスではヒアリングもしません。安心してください!!